海外新薬、国内で早期承認

【要約】

医薬品の治験は、第一相で少数の健康な人に投与して安全性を確認し、第二相で少数の患者に投与し効き目や副作用を調べ、第三相で世界各国の多数の患者を対象する。しかし現状、日本で流通するには第三相の前に日本人への追加調査が求められる。多国籍の薬品会社はこのコストを嫌って日本での販売を断念したり、市場投入の時期を遅らせたりしている。2020年時点で米国とEUで承認された新薬の7割以上が日本で未承認であるドラッグ・ロスや、例えば日本が新型コロナウイルスのワクチンの承認で欧米から送れたドラッグ・ラグが実例だ。これを受けて厚生労働省は近く日本人での追加治験がを必要としないとする通知を出し、数か月以内に制度を廃止する見通し。

1398字→307字

2023年11月14日

日経新聞朝刊一面リード記事「海外新薬、国内で早期承認」

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20231114&ng=DGKKZO76096500U3A111C2MM8000